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「漢方」「養生」「薬膳」

​「漢方=漢方薬」ではありません。同様に、「薬膳」は特別な食材を使った料理ではありません。では、いったい漢方とは、薬膳とは、どのようなものなのでしょう。

 漢方の起源は中国古来の自然哲学に基づいた中国医学ですが、漢方は日本に根づき、日本の気候風土、日本人の心と体に合わせて育まれた伝統的な考え方です。

 薬膳は、漢方の考え方を用いて旬の食材で作る毎日の食事です。それは、食材のことを知り、健康のために考えて食べる、現代でいう「食育」ともいえます。

増補改訂版 薬膳・漢方検定公式テキスト 薬日本堂 監修 より引用

子どもにワクチン接種

予防医学としての漢方

 現在の日本は、男性の平均寿命は80歳、女性の平均寿命は86歳を超え、世界に誇る長寿大国になりました。しかし、「長生き」出来るようにはなったものの、果たしてどれほどの人が「健康な状態」で暮らしているのでしょうか。

 多くの方が、様々な病気や心の不調を抱えながら生きています。このような今、できるだけ病気にならないように、自分で自分の体を管理して未然に病気を防ぐ「予防医学」について考える人が増えてきました。食事や睡眠、運動、働き方など、毎日の生活習慣に留意して、自分の心と体に向き合うこと。この考え方こそが「漢方」の根底にあるものなのです。

 漢方というと、漢方薬だけを表すと思っている人もいますが、「漢方」=「漢方薬」ではありません。漢方の本質は、「自然哲学に基づく「医学」「薬学」「養生学」にあります。なかでも、最も重要としていることは生命力、自然治癒力を高めていくこと。このことこそ現代を生きる私たちが必要としている「予防医学」なのです。

 最近よく使われるようになった「未病」という言葉。未病とは、肩こりや肌荒れ、疲れやすい、冷えなど、体が何らかのサインを出している状態のことで、病気が芽生える初期の段階のことです。

 漢方の起源である中国医学の古典には、「上工治未病」(名医は未病を治す)という有名な言葉があります。病気になる前に体が出したサインを感じ取り、病を未然に防ぐことができる人こそが、最高の名医であるという意味です。

​ 漢方を学ぶということは、自分で自分の心と体を管理し、病気にすらならない生活を送るための知恵を学ぶことなのです。

「未病」とは

​病気未満の状態をあらわす。例えば、「なんとなくだるい」「疲れやすい」「手足が冷える」「食欲がない」など。病院に行って検査をしても、これといった異常がみつからない場合が多い。

中国医学のハーブ

​漢方の起源と歴史

 漢方の起源は自然哲学に基づいた古代中国医学です。人間は、あくまでも自然の一部であり、自然を知ることが自らを知ることに繋がっています。

 中国医学に関していえば、中国最古の王朝とされる股(紀元前15世紀~紀元前11世紀)にはすでに疾病に関する記録があり、占い目的と同時に、経験的医療も行われていたと考えられています。さらに、周(紀元前11世紀~紀元前8世紀)の書物には、医療制度として食医(食事療法)、疾医(内科医)、揚医(外科医)、獣医の4つの区分があったことが記されています。

​ 中国医学は、漢の時代(紀元前206年~220年)にその基盤が確立しました。この時代までに成立し、現代に伝わる書として「黄帝内径」「神農本草経」「傷寒雑病論」の三書があり、現代においても非常に重視されています。

 中国医学は、文化や宗教とともに、朝鮮半島、海を隔てた日本へと伝わってきました。日本には、7世紀初めの遣隋使派遣以降、仏教伝来と時を同じくして伝わったとされています。

 最初は中国医学の模倣でしかなかったものが、次第に日本の風土や気候、民族に適した形に整理されるようになりました。これにより漢方という日本独自の医学が成立したのです。現存する日本最古の医薬学書である「医心方」が、984年に平安時代の医師、丹波康頼の手によって完成されました。ここには日本の風土や日本人の思考が広く反映されています。

「漢方」とは

​日本独自のもの。自然哲学に基づいた古代中国医学が日本にわたり、日本の風土や気候に合わせて発展した。漢方薬、鍼灸、あんま、気功、薬膳など、「医学」「薬学」「養生学」のすべてを含むと考える。

漢方薬

​漢方の特徴

 漢方では、人間をひとつの連動したシステムとみなしています。心と体は別々に切り離せないもので、つながりや全体のバランスが重要であると考えます。また、このシステムは自然の法則ともつながっているとみなします。

 そのため、病気や心身の不調を改善するときも、不調の一部だけを切り取ってみるのではなく、心と体の全体をみます。そして、自然薬を用いる、生活リズムを整えるなどして、その人の生命力、自然治癒力の強化に努めます。

 つまり、同じ症状であっても原因は人それぞれ異なるので、「病気」そのもよりも「病人」の全体を重要視します。治し方も人それぞれ異なります。ですから、健康になりたいという本人が自ら行動することが何より大切で、漢方薬を飲むだけで健康になれるわけではありません。

(※「漢方」も「オステオパシー」も自然療法(医学)のひとつ。自然医学の考え方(哲学)は共通している。

 人の健康を木に例えて考えてみましょう。健康な状態とは、大地にしっかりと根を張り、しっかりとした太い幹から枝が伸び広がり、青々とした葉が茂っている状態です。

​ 何らかの理由で枝が枯れ、葉も枯れたとしましょう。みなさんは枯れた葉だけをむしり取りますか? 枯れた枝は剪定するにしても、根元に水をやり、幹が太くなるように気を配るはずです。漢方も同様に、根元を養うことが大切だと考えます。

青汁を飲む男性

「養生」とは

 漢方で重要とされているのが、生命力、自然治癒力を高めるという「養生」の考え方です。「養生」とは文字通り「生命を養う」ことで、真の健康に向かって生命力を養い高めていくことです。

 真の健康とは、単に「病気では無い」というだけでなく、心も体も快適に毎日を生きるということです。そう考えると、養生とは、病気の手当てをして保養することや病気を予防することだけに留まりません。常に前向きに自分の健康をとらえて、積極的に健康になろうという考え方です。

 養生の実践では、自分の心と体の状態に合わせて、日々良いことを積み重ねていくことが大切です。それは私たちが自分の生を全うするまで続くものなのです。

 人はそれぞれに弱い部分と良い部分とがあります。よい部分をさらに伸ばし、弱い部分は良い部分で引き上げて改善していきます。そうして全体がよりよい方向を目指していけるようにすればいいのです。

​ 例えば、仕事の形態から昼夜逆転の生活をせざるを得ない人もいます。ストレスなどからイライラしたり、ちょっとしたことで不安を抱えてしまったりする人もいます。体によくないと思ってはいても、タバコやお酒、過食をしてしまう人もいます。自分の生活の中で、こういった、不自然だな、悪いなと思うものを少しずつでも減らし、心と体が喜ぶことをひとつずつ増やしていくことが大切です。

法律

​養生の原則

 養生をするうえでは、人間も自然の一部であり、自然のリズムに逆らって暮らすことは、心と体の不調につながると考えます。自然と調和し、自然とともに生きるという基本的なことこそが大切なのです。

 自然との調和を考えたときに、私たちが暮らす土地や気候の変化などが深く関係してきます。「陰陽論」と「五行説」という漢方の考え方があります。これは、自然界の営みを理解するためにまとめられたもので、人間もこの陰陽と五行のバランスが整うことで、本来の健康を保てると考えます。

 不摂生な生活を続けると、四季や陰陽の変化に適応できず、バランスが崩れて外邪(体に悪影響を及ぼすもの)が侵入して、病気をしやすくなります。

 例えば、毎年秋になると必ず喉が痛くなり、風邪をひいて体調を崩すという人は、夏の過ごし方と秋の迎え方が季節に合っていなかったと考えることができるのです。”暑くて食欲が進まず、冷たいものばかりを食べたり飲んだりした””一日中冷房の効いた部屋で過ごしていた””日中たくさん汗をかき、さらに夜更かしする日が続いた””朝晩は涼しくなっているのに、いつまでも薄着で過ごしていた”など思い当たることがあるはずです。

 一方で、心と体の関係も無視できません。心と体は紙の表と裏と同じで切り離せるものではなく、どちらか一方でも不調になれば、バランスが崩れて両方に症状が現れます。生命を輝かせるためには、体を鍛えて手入れをすると同時に、心も常に前向きに明るく考えて、安定させることが大切なのです。

「養生訓」(貝原益軒・著)の一節

​ 養生とは継続が大切。大抵のことは、努力して続けていれば、必ずよい結果が得られる。例えば、春に種を蒔いて夏によく養分を与えれば、秋になって必ず収穫が多いようなものである。もし、養生の術を努めて学び、長い期間実行すれば、体は丈夫になって病気もせず、天寿を全うし、長いこと人生を楽しめるのは、当然のころである。この道理を疑ってはならない。

薬用ハーブ

薬食同源

 「薬膳」は、漢方の理論に基づいて、体質や症状、体調、季節などに合わせて(弁証)レシピを作るオーダーメイドの食事(施膳)です。この考え方を「弁証施膳」と言います。

 薬膳料理と聞くと、「漢方薬が入った、薬っぽい料理」と思う人もいるでしょう。薬膳料理を「薬を入れた料理」と考えるのは、正しいとは言えません。なぜなら、元来、薬と食材はどちらも食べ物であり区別は無いというところから、薬膳の考え方は出発しているからです。

 先人たちは暮らしの中で、どの食材がどのような味と性質をもち、また、それぞれの食材が心身にどのような影響を与えるのか、身をもって経験し、学んでいきました。

 食べやすい味で体に大きく変化を与えないものが、日常的によく食べられるものとなり、現在の「食材」として常食されています。そして、効能や毒性があり、体に変化を与えるものが「薬」として利用されるようになったと言われています。

​ つまり、同じものでも目的に応じて「薬」にもなり、「食材」にもなるという考え方、すなわち「薬食同源」が薬膳の根本的な考え方なのです。

プロデュース市場

​「食材-食薬-生薬」

 その昔、お腹を空かせた先人が、あるものを口に入れて食べてみたら「なんだか体がほかほかする」とか「すごく元気になった」などの体験をしました。そこから、空腹を満たすだけでなく、寒い日や体が冷えるときは体を温めるもの、病気の後など体が弱っているときは滋養強壮のものと、口に入れるものを選ぶようになったのだと考えてみましょう。先人は、とても敏感に自分の心と体に向き合っていたことがわかります。

 そのような先人たちの経験の積み重ねから、「食材」「食薬」「生薬」という区分で考えることができます。

「食材」「食薬」「生薬」とは

食材:空腹を満たし栄養を摂取するために食べるもの、食べ物としての価値が明確なもの(穀類、いも類、野菜など).

食薬:食材と生薬の両方で使用できるもの(山いも=山薬、しょうが=生姜、シナモン=桂皮).

​生薬=薬効が目立つもの、病気の予防や治療するために食するもの(麻黄…発汗を促す、大黄…排便を促す).

万里の長城のそば

薬膳の歴史

 薬膳の起源はいつの頃でしょう。

 古代中国の神話伝説時代から伝わる「神農賞百草」という伝記があります。神農は食べ物として使うものと、治療として使うものを自分の体で実験をして、区別したと言われています。多い時で、1日70回も毒に遭遇したそうです。このような経験から「百草」の効能、また、毒の有無がわかり、その後の薬物学書の基礎になりました。

 薬膳という言葉は「後漢書」(430年ごろ)で初めて使われています。薬膳は、中国医学の始まりから芽生え、さまざまな食材を用いる中で、空腹を満たすとともに、健康維持や病気の予防と治療にも役立ってきました。薬膳の歴史は、中国医学の歴史とともに歩み、漢方に反映されてきたのです。

​ 薬膳の歴史上で有名なのは、商(紀元前16世紀)の人物「伊尹」で、料理の第一人者といわれています。五味の調和や火加減などのコツを、国を治めることと関連させて、料理人から政治家になった人です。生薬を数種類合わせて煎じ、抽出する方法を発明したのも伊尹だと言われています。

昼食の時間

食育としての薬膳

 現在、薬膳と並んでよく用いられている「食養生」という言葉は、食材の性質や効能を活かし、病気の予防や健康増進を、食事を通して図ることを表します。そのためには、食材のこと、また、食べる人の心と体のことをよく知る必要があります。

 養生では自然との調和が大切ですから、食材の旬の季節、産地を含めて、性質や効能についての理解が必要です。また、薬膳においては、「いつ(季節、朝昼晩など)」「どこで(寒い地方、冷房の効いた部屋など)」「だれが(男女、体質、体調、年齢など)」「どのように(温めて、スープにして)食べるのか」「食べ合わせはどうなのか」なども、気を付けなければなりません。

 本来の薬膳は、この症状にはこのレシピなどと決めつけるのではなく、食べる人の状況に応じて食材を選び、調理法を考えることが基本です。これがまさに「弁証施膳」なのです。

​ 食材のことを知り学ぶ薬膳は、老若男女、誰でも、いつからでも、始めることができる食育ともいえます。

食糧を準備する女性

台所は薬箱

 例えば、味噌という食材ひとつをとっても、きゅうりにつけて食べるのか、味噌汁にするのか、火傷の時に湿布のように塗るのかなど使い方は様々。

​ おばあちゃんの知恵袋のように昔から伝えられている利用法は、食材の性質や効能を知っているからこそ生まれたものです。ひと昔前は、医者を呼ぶほどでもない症状にはこうやって台所の物を使って、対処していたのです。

​薬膳(漢方)ー 食材 Select advice
Present's by mizai 

​「薬膳(漢方)ー 食材 Select advice」とは

 薬膳の考え方では、「漢方の理論に基づいて、体質や症状、体調、季節などを考慮し、その人に合った食材を選び、レシピを作成すること(弁証施膳)」とあります。​

​ しかし、重要なことは、「おばあちゃんの知恵袋」のように、食材の性質や効能を知って、漢方の理論(「四気」「五味」「帰経」)に基づき、個々人の症状や体調の改善に有効な食材を摂っていただくことと考えます。各家庭、個人に「味」があり、調理方法があります。レシピについては、各個人の嗜好に委ねたいと思います。

​よって、未在の「薬膳(漢方)ー 食材 Select advice」では…

1)薬膳(漢方)の理論に基づき、個々人異なる心と体の(陰陽)バランスを崩しているところを評価・考察し、生命力・自然治癒力を高めます。

2)「五行(説)」それぞれの特性を生かし、母なる「五臓」も養い、未病の原因「五臓」(子)を養います。

​3)先人の叡智(薬膳)に現代「栄養学」「栄養科学」の知識も取り入れ、「気血水」の滞りを改善ならびに健康な体質へ導きます。

…最良の食材をご助言(ご提案)させていただきます。

電話での女
タクシー配車アプリ

​ご予約方法 / 流れ

1) 予約(方法).​

​「薬膳(漢方)ー 食材 Select advice」

2) 診療(方法).​

​A)対面(来院).

B)オンライン(ビデオ通話-スマートフォン).

注)「ビデオ通話」可能な事を、ご確認お願いします.

3) 手続きの流れ(予約、手続き、支払).​

​① A)B)ともに、事前予約となります.

② A)希望の方.

​ -1. 来院時(当日)、現金でのお支払いをお願いします.

  B)希望の方.

​ -1. 未在公式LINEへ「友だち登録」をお願いします.

​ -2. 料金事前振込の「振込口座」をご案内します.

補足)ご予約日の、2日前までにはご入金をお願い致します.

お忙しく、入金ができない場合はご連絡お願いします.

手数料は各位様のご負担となります.

​ -3. 振込確認後、「ご予約確定」ならびに「電話番号」を通知いたします.

​ -4. 予約時間になりましたら、お電話をお願いします.

4) 診療後、「薬膳(漢方)ー 食材 Select advice」シート​をお渡します.

A)対面(来院)診療の方には、後日「郵送」または(アドレス許可が得られた方には)「メール」にて提案シートをお届けします.

B)オンライン診療の方には、未在公式LINEにて(後日)「メール」にて提案シートをお届けします.

補足)「提案シート」の内容に対する質問、確認は遠慮なく御連絡下さい.

5) ご利用にあたっての「特典」.

​-1. 未在のオステオパシー治療を受けた経験がある方:50% OFF.

​-2. 未在公式LINEへ「友だち登録」してくださった方 限定:初回無料.

2回目まで:50% OFF.

​診 療

1) 検査.​

小児科医

​1.)視診:漢方の理論に基づき、舌を観て「熱症」「寒症」を診ます.

小児科医

​2.)唾液pH測定:現代栄養学/科学の理論に基づき、間質液(体液)から「酸性」「アルカリ性」の状態を診ます(※ 舌にpH測定紙をあてます).

お願い)来院される、少なくとも30分前からは、飲食を避けて下さい

補足説明)

検査1.)2.)共に「任意」です.強制するものではありません.

ただ、身体(組織)の現状態を把握することにより、「食材Selectの高精度化」「栄養戦略の明確化」を図ることを目的にご協力をいただいています.

​オンライン診療では、「視診」のみとなります.

2) 問診.​

問診票への記入

​問診:「薬膳(漢方)- 食材 Select Advice」評価シートに基づき、

お悩みの症状や相談事項を伺い、いくつか質問させていただきます.

ー 保険適応外 -

価格表

​ 発生しません.

備考)人も自然の一部であり自然の摂理に従い、(基本的に)3ヵ月ご相談の期間が空いた場合、次の診療は「初診」となります.

☆ 赤ちゃんのお母さんは授乳時間など気になるところかと思います。予約時間など遠慮なくご相談いただければ幸いです。また、赤ちゃんを抱っこしたままでお話を伺いますので、ご心配要りません。

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