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未在代表 松舘 敏

左ラクナ梗塞を発症し右上肢手指の運動不全麻痺を呈した症例.~続報(完結)~.

前回症例紹介をさせていただいた方が,ゴールを迎えることとなりましたので,最終症例紹介をさせていただきます.

 

私のリハビリテーション思考(持論)の一考にゴールに対する「ソフト・ランディング」があります.

脳血管障害において,発症前の状態に完全回復することは難しい中,予後予測を踏まえご本人のHopeに対する満足感,生活を営んでいくためのNeedsの必要最小限の生活機能,環境(社会的,個人的),経済面などを総合的に評価思考し,ゴールへソフト・ランディングを図っていく.言葉で語るのは非常に簡単ですが,障害を抱えた当事者の前にあっては,非常に難しい臨床作業となります.


今症例においても同様に臨床展開を行っていきました.しかし幸いにも,予後予測が大幅に外れ,加速的な機能改善(回復)が観られ,前回の症例紹介の通りゴールが見えてきたところでした.


前回までのところでは,作業療法(箸の操作練習)を提案し開始,練習は訪問1回の段階にあるところまででした.その訪問1回から練習用の箸の補助機構レベルを段階的に設定し取り組んでいただきました.どの段階にあっても能力的問題が観られず、訪問2回目の練習にはご本人の箸で確認目的に練習していただく状態となりました.


手指の巧緻運動の機能回復状態から練習期間も多くを必要としないと思考し作業療法を提案したところでしたが,結果2回の練習で十分と判断し得る状態から,ご本人の満足感やお気持ち(訪問開始時から経済面を危惧されていた)等を伺った上,終了の同意をいただき,訪問リハビリテーションを終了とすることになりました.


ただ,フォローアップの観点から2週間間隔を置き,病態や心身機能に変化(悪化)が観られないか,観察目的で訪問させていただくことにした.

 

訪問中のバイタルチェックにおいても高血圧値が記録され,主治医に相談するようお願いし,追加処方(薬)後は一定レベルで安定はしていました.

再発症すること無きよう,健康管理に努めていただくようお願いをした.

 


健康に生活を営まれますように,切に願っております.



未在代表 松舘 敏

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