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​「オステオパシー(医学)」をご存知でしょうか?

​Episode 0(ZERO)

湖

 世界各地にはそれぞれ固有の伝統医学があります。自然科学的手法や概念に基づく医学以外の、各地の文化に根ざし、古い歴史をもつ医学と考えて差し支えなく、一つの民族医学が形成されてきました。有史以来、様々な文明、文化が勃興してきたこの地球上に非常に多くの民族医学・伝統医学があるのは歴史的必然ともいえます。今日では世界のいずれの国も”西洋医学”を正規の医学としていますが、西洋医学自体、古代ギリシア医学の流れをくむ欧州の伝統医学から近代科学を取り入れて発展したものでした。しかし、多くの致命的感染症の治療に見られるように西洋医学の成果があまりにも強烈であったため、世界いずれの地域でも固有の伝統医学を飛び越えて西洋医学を導入していきました。

西洋医学の流派には、サイコセラピー(心理療法)、オステオパシー(整骨療法)、ナチュロパシー(自然療法)、ホメオパシー(同種療法)、アロパシー(逆療法、対処療法(偽釈))の医学5大流派がありました。19世紀初頭ヨーロッパで医学5大流派は共存していました。19世紀半ば産業革命の進展とともに石油工業が発達。いわゆる石油メジャーの大頭であり「国家権力」「石油権力」「医学権力」の三位一体が薬物療法を推進し、ドイツ国家を超えて世界の医療利権の独占であり、こうしてドイツの“近代医療”は確立しました。そして、アロパシーだけが「現代医学」となり、これ以外の流派は「非合法」となりました。

 

 日本に、オステオパシーは1910年前後に導入されました。山田式整体術として日本に普及したのが、その始まりでした。しかし、“整体術”と云う名前を使った為に、その後の日本の経験的手技療法とミックスされて様々な名称が付けられ、“オステオパシー”の名前が忘れられ、伝わらなくなってしまいました。

日本でも、合法的な医学と言えば「対症療法」(アロパシー)であり、これ以外のものは原則として「非合法」であり「代替医療」と言われています。しかし、オステオパシー発祥の地「アメリカ」では、その治療効果が認められるまでに至り、現在はオステオパシー医科大学として大成し、現代医学とともに「合法化」(=オステオパシー医学)するまでになっています。

 上文などの歴史的背景のもと、「オステオパシーって何?」「マッサージのような整体でしょ」と認識される方が多いのが現状ですが、“オステオパシーは正規の医学”であり、“治療”です。

 

 伝統医学(自然療法)と近代西洋医学(薬物療法)の間でもっとも顕著な相違は「使用する薬」にあります。伝統医学は専ら生薬を用いるのに対し、現代医学では生薬の使用には消極的であって、精製した薬効成分あるいはそれから創製したもののみが用いられます。その弊害として、根本治癒せず、先天性自然治癒力は低下していきました。

今日では伝統医学のすぐれた部分の西洋医学へ統合が試みられています。わが国でも「統合医学」として研究会や審議会が行われています。伝統医学の存在感の贈大は、わが国のみならず世界的趨勢になりつつあります。

 

 自然療法の根底には「生命体は、自然治癒力を有する」があります。

オステオパシー(医学)は、世界の徒手療法の元祖と言われています。施術者の「手(感覚)」で患者さんの身体に触れ、病の原因となっている身体部位を診て(検査)、その身体部位を正常化し(技術)、自然治癒力を活性化させ治癒に導きます(治療)。また、オステオパシー医科大学では研究が日々進行し、進化し続けています。

Episode 1 以降を知りたい方は、

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